小袖曽我

曽我十郎と曽我五郎が、父親の仇を討つ前に母親に暇乞いをするという話しです。

しかし、五郎は、出家するようにとの勧めに背いたために勘当されているため、 まず十郎が母親に会い、五郎を許すように申し入れますが聞き入れてもらえず、 十郎に促されて五郎が母親に会いに行きますが、母親は怒りだし、二人に勘当を申し渡します。 が、二人が立ち去ろうとすると、母親は勘当を許すと言い、十郎と五郎は喜び、舞を舞って旅立ちます。


このお話の筋書きはちょっと書きづらい感じがします。 以前、このページを読んでいただいた方から、上のような書き方では、 母親は十郎と五郎といっしょに居たいために勘当を許したことになるのでは との御指摘をいただきました。 確かに、その通りで、母親は兄弟が仇を討ちに行くことを知って勘当を許すことになるのだと、 今回見ていてわかりましたが、 ちょっと私の表現能力を超えているので、やむなく上のような書き方になってしまいました。

役柄なのかお二人の芸風の違いなのか、十郎は能らしく演じていらっしゃったように思いますが、 五郎が母親の前で頭を下げている間、時々肩を動かしているところから号泣しているように見え、 こういう表現もあるのかと思いました。

「夏休み子どもの能」ということで、果たして小袖曽我が子ども向きの 曲目なのかと思って見に行ったところ、 なんと、十郎と五郎役は、13歳と10歳の人が演じていました。 13歳の人は声変わりの真っ最中のためか、苦しい謡いでしたが、 10歳の人の方は、梅若慎太郎君と言い、10歳とは思えない謡いで 大変驚きました。

見どころは最後の十郎と五郎の舞いでしょう。普通の曲目では、面を付けた シテが一人で舞うのですが、この曲目では、面をつけていない武者姿の 二人が舞い、大変勇壮な感じを受けます。

なお、曲目の中では、十郎は「祐成(すけなり)」、五郎は「時致(ときむね)」 と呼ばれます。このことを覚えておかないと、誰についての話しなのか 混乱してしまいます。



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