吉田聡


鬼のヒデトラ

 海があって、カワラ屋根が波のようにつながっていて、城があって、20年前
に鬼が出たという話が伝えられる田舎の町。
 そんな肥祭市の造り酒屋に生まれた絹衣(きぬい)は、都会に憧れる高校生の
女の子。
 そして、平凡な毎日を過ごす絹衣の前に突然に現われた不思議な少年・秀虎。
 秀虎は、20年前に町を騒がせた鬼の息子なのだ。

「うしおととら」の闇が怖さをはらんだ闇なら、「鬼のヒデトラ」の闇はひそや
かな優しさを持つ闇。機会があれば、二つの作品の闇を見比べてみてはいかがで
しょう?
 古き良き日本へのノスタルジーと愛しさがつまった作品。私は好きです。

 鬼のヒデトラ 全7巻
  少年画報社 YKコミックス


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